システム概要
低伝導性、低損失材料を解析することで、最高のインピーダンス分析器と同等にまで機能を伸長します。単体で使用すると、特に低周波数において、これらは正確な測定に必要な感度に欠けます。
1296A誘電インターフェースは高速で正確な及び反復可能なインピーダンス測定を120周波数で行い、ポリマー、セラミック、イオン伝導体、誘電体、圧電/強誘電体、ディスプレイ材料などの広範囲の材料の特性について有益な検知を引き出します。使いやすいソフトウェアと1296Aベースのシステムにより、実験技術に対応して、結果の解釈に集中することができます。
1296Aは、Solartron Analytical社の名声ある1260A及び1255A FRAの機能を拡張し、試験誘電材料での超弱電流及びキャパシタンスレベルに対処し、以下を実現します。
- 100 TΩ超のインピーダンス測定(1014Ω)
- 10-4未満までの正確なタンデルタ測定
- 10 μHzから最大10 MHzまでの周波数範囲
- 誘電破壊及び線形性研究向け最大10,000 V(外部PSU又は増幅器による)のAC 信号及びDCバイアス電圧
高度に正確な基準コンデンサがサンプル/基準試験向けに1296Aに組み込まれており、あるいは外部基準の使用を選択することもできるなど、ほぼ全ての測定ニーズに対応する無類の柔軟性を提供しています。温度及びDCコントローラーのサポートは測定ソフトウェアに統合されており、材料解析の範囲をさらに拡張します。
誘電体の定義多くの材料には低コンダクタンス(高インピーダンス)及び低損失の特性があります。それらはしばしば誘電体と呼ばれますが、誘電体とは通常認識されていない多くの材料にこうした特性があります。
このような材料の解析でよく利用される技術の1つが、インピーダンス 分光法です。これは周波数のある範囲での電気インピーダンスを測定するものです。インピーダンスは材料の伝導性及びキャパシタンスに関連し、従ってこれらのパラメータは材料の分子活性に関連します。
代替電圧を誘電サンプルに適用する場合、一部のエネルギーはキャパシタンスに保存され、一部は抵抗性効果により消散します。
サンプルに結果として発生する電流は位相ラグδが発生します。材料研究においては、静電容量効果は誘電率(又は絶縁定数)ε’として知られており、抵抗性効果は誘電損失ε”として知られています。タンδ、つまり散逸率はε”/ε’と等しくなります。
ε”が非常に小さくε’が大きい材料では、タンδの分解能は正確な測定を行う上で非常に重要になります。1296Aでは、自動的にサンプルの代わりとなる精密コンデンサでの基準測定を行うことでこの点を克服し、二番目の測定ではサンプル自体で測定を行います。この2つの結果は材料の誘電率の正確な測定を引き出すために使用されます。実質的には最初の測定は無関係なキャパシタンスの影響を排除するために使用されます。
温度オプション - 5 Kから600 Kまで対応する129610Aクライオスタットシステムでは、ポリマー、ゴム、医薬品向けの固体及び液体サンプルホルダーを完備しています。
- 1200º Cまでの室温に対応するファーネスシステムでは、セラミック、合成物、ガラスなどに対する試験用サンプルホルダーを完備しています。
- 固体及び液体向け室温サンプルホルダー
アプリケーション
1296Aシステム向けアプリケーションの範囲は広く、以下の解析を含みます。
- 液晶、ポリマー、液体の分子力学の緩和過程
- 半導体、有機結晶、セラミックなどの電荷輸送
- 化学反応、重合、硬化プロセスの解析
- 非線形電気的及び光学的効果
- 新型ガス及び液体センサ
- 絶縁体、半導体材料の特性評価
- 絶縁体、プリント基板などの製造における品質管理
- 燃料電池/電池 材料